花珠真珠とは?評価基準や定義、選び方を徹底解説
投稿日: 投稿者:GINZAREPEARL

花珠真珠とは、一定の品質基準をクリアしたアコヤ真珠の呼称です。厚巻きで美しい照りを持つ花珠真珠は、アコヤ真珠の中でも特に高品質とされ、高値で取引されてきました。
しかし、花珠真珠には世界的な評価基準が存在せず、評価は各鑑別機関の基準に左右されます。花珠真珠と評価する基準には、曖昧さがあるのが現状です。
このため、花珠真珠の購入前に魅力や評価基準を学ぶ必要があります。
当記事では、以下のことが分かります。
最後まで見れば、花珠真珠について知識が深まり、確かな真珠選びができるでしょう。
花珠真珠とは?一定の基準を満たした質が良いアコヤ真珠に与えられる称号
花珠真珠が持つ特徴・歴史を以下の2つにて解説します。
- 「花珠」の由来・起源
- 花珠真珠の定義
花珠真珠は真珠のグレードを指し、名称ではありません。ランクの高いアコヤ真珠を花珠真珠と呼ぶのは、真珠の歴史が関係しています。
また、定義にも曖昧さがあるため、評価基準の問題点を把握することも重要です。
最後まで見れば、アコヤ真珠から花珠真珠が生まれた経緯や、評価基準について知識が深まるでしょう。
「花珠」の由来・起源
花珠真珠の名称は、かつて真珠養殖業者が使用した「ハナタマ」に由来します。養殖業者の間では、浜揚げされた真珠から特に美しいものを、「花球」と呼んでいました。
美しい真円を描き、傷がなく光沢を帯びた真珠は、特別に扱われたのです。
また、三重県では「漁の一番乗り」を示す意味に「端珠」があります。「漁のハナ=一番乗り」の意味が「トップクラスの真珠」となり、いつしか「花珠」に転じた可能性があります。
いずれにしても、「ハナダマ」の呼び方は古くから存在します。
アコヤ真珠のランクに「花珠」が用いられたのは、1990年代です。現在では「一定の基準を満たした高ランクの真珠」を花球と呼び、鑑別所に記載されます。
花珠真珠の定義
花珠真珠は良質なアコヤ真珠を指しますが、その定義は現在も曖昧です。以前は関係者の目視で花珠と判断されましたが、1990年代に真珠鑑別機関が設立され、状況が変化します。
鑑別機関では、消費者に高品質な真珠と示すグレードを「花珠」としました。独自の評価基準を設け、一定レベルを満たした個体に「花珠」のランクを用いたのです。
しかし、真珠鑑別機関は複数存在し、評価の基準も異なります。このため、「ある機関では花珠とされても、ある機関ではされない」というケースも少なくありません。
また、鑑別機関によっては花珠より上位の真珠も存在し、花珠が最高ランクとは限りません。
上述した事情から、良質な花珠真珠の購入には、信頼性の高い鑑別機関の鑑別書が必須です。
花珠真珠の品質を判断する5つの評価基準
花珠真珠の品質を判断する基準は、以下の5項目です。
- 巻き
- 照り
- 形
- キズ
- 連相
上記5項目が一定の基準を満たした個体が、「花珠」と判断されます。
ここでは、5項目の評価基準について詳しく解説します。最後まで読めば、花珠真珠の評価基準を把握でき、真珠への理解が深まるでしょう。
巻き
花珠真珠の巻きは、一般的に0.4mm以上とされます。花珠真珠の巻きを0.4mm以上と定めているのは、真珠鑑別機関の「真珠科学研究所」です。
「真珠総合研究所」では、真珠の巻きを5段階で評価し、「真珠層が厚い・または厚く見える真珠」を花珠真珠としています。
「巻き」は真珠層の厚みを指し、個体の美しさを決定する上で重要です。真珠層は核を中心に形成され、巻きが厚いほど反射・屈折が複雑化するため、美しい干渉色(照り)を放ちます。
巻きが厚いほど耐久性が高いとされ、寿命の点でも巻きの厚みは大切です。
照り
花珠真珠の評価は、「照り」がより重視されます。真珠科学研究所では、輝きや光沢を指す「照り」、光の反射・屈折が生み出す「干渉色」を最重視し、真珠を評価します。
良質な真珠は、覗き込んだ物体がシャープに映り、歪みがありません。真珠の内部から発光するように輝き、光に奥行きがあります。
巻きと照りには密接な関係があり、一般的には巻が厚い個体ほど照りが良質です。真珠総合研究所では、花珠真珠の照りを「強い真珠光沢」としています。
形
花珠真珠とアコヤ真珠の違いは、「形」でも判断されます。花珠真珠は、形がラウンド型(真円)に近いことが条件です。
ラウンド型の基準は真珠鑑別機関により異なり、それぞれが独自の基準を設け、美しさを判断します。巻きが均一な個体ほど真円に近く育つため、美しい巻きの形成は重要です。
真珠が完全な真円を描くことは難しく、多くの個体には大小の歪みが現れます。このため、ラウンド型に近いほど良質な真珠とされ、高い評価となります。
キズ
花珠真珠の評価には傷の有無も影響します。形成段階で現れるキズやへこみを「えくぼ」と言い、えくぼが少ない真珠ほど良質です。
しかし、えくぼが無い真珠は自然界に存在せず、どの個体にも多少のえくぼが見られます。
えくぼの判断基準は鑑別機関により異なりますが、無傷な個体は想定していません。鑑別所には「微」「無傷、または小さな傷」と表記され、微細なキズも鑑別機関により花珠真珠と判断されます。
連相
花珠真珠のネックレスは「連相」の美しさが重要です。個体が連なる一連ネックレスを「連」と言い、並ぶ真珠の大きさの揃い方を「相」と呼びます。
サイズの大きさが均一であり、個体の質が近いほど良質な連相です。
真珠はひとつとして同一な個体はなく、色・形・大きさ・照りなどに微細な違いが現れます。真珠を見極め、全体の調和を考慮しつつ並べる作業には、熟練の腕が必要です。
同質・同サイズの花珠真珠が並び、調和がとれたネックレスほど高評価となります。
花珠真珠以外のグレード・違い
花球真珠以外にも、良質なグレードの真珠には以下の2種類があります。
- オーロラ花珠真珠
- オーロラ天女真珠
上述した2種のグレードは、真珠鑑別機関の真珠科学研究所が鑑別を実施し、ランクづけを行います。どちらかのランクであることは、真珠のグレードを見極める際の指標となるでしょう。
ここでは、2種のグレードについて詳しく解説します。最後まで読めば、上質な真珠のランクに関する知識が深まるでしょう。
オーロラ花珠真珠
オーロラ花珠真珠とは、以下の5項目基準を満たし、かつ「オーロラ効果」が見られる真珠のグレードです。
- 巻きが0.4mm以上
- サイズは6mm以上
- 形がラウンド型に近い
- キズは「微」
- 照りと干渉色が基準以上のレベルであること
オーロラ効果とは、真珠の下半球に彩雲に似た色調が現れる現象です。真珠科学研究所が独自に発見し、特に良質な真珠の象徴として鑑別に用いました。
照りが強く、個体が発光するような輝きが見られます。
詳細は以下の記事で解説しているため、参考にしてください。
オーロラ花珠真珠とは?天女との違いや最新価格相場、購入時のポイントを徹底解説
オーロラ天女真珠
オーロラ花珠真珠の基準を満たし、さらに照りが美しい個体は「オーロラ天女真珠」とランク付けされます。オーロラ天女真珠の「照り」は、以下4つの基準で評価されます。
- 照りの色がピンクもしくはグリーン(色彩)
- 鮮やかさ(彩度)
- 明るさ(明度)
- 色彩・彩度・明度すべてが一定基準以上
オーロラ天女真珠は、真珠科学研究所の基準にて90以上と(上限100)評価された個体です。加えて、表面のなめらかさや傷を厳選し、熟練の検査員による認定も行われます。
花珠真珠を鑑別する信頼性が高い2つの機関
花珠真珠の鑑別は、主に以下2つの真珠鑑別機関で実施されます。
- 真珠科学研究所
- 真珠総合研究所
国内には複数の真珠鑑別機関がありますが、上述した2カ所以外の鑑別所は信頼性が確保されていません。真珠を購入する際は、どちらかの鑑別所が付属することを確認しましょう。
ここでは、「真珠科学研究所」「真珠総合研究所」の鑑別方法について解説します。最後まで読めば、違いを理解できるでしょう。
真珠科学研究所
真珠科学研究所は、国内で30年以上の歴史を持つ老舗の鑑別機関です。日本における真珠鑑別の歴史は、真珠科学研究所の創業者・小松博氏より始まりました。
小松氏の功績には、世界初の黒蝶真珠鑑別法を確立、真珠のオーロラ効果の発見があります。国内真珠の発展に尽力した実績から、真珠科学研究所の鑑定は信頼度が高いです。
真珠科学研究所の鑑定は、個体の数値化を基本とします。独自の鑑別基準を設け、個体の数値をランクで評価します。
鑑定を数値化するため、第三者もランクの背景が解りやすい点が特徴です。真珠の鑑別書・鑑別鑑定書発行以外にも、クリーニング業や遺跡発掘など、幅広い活動を実施しています。
真珠総合研究所
花珠真珠の鑑別を行うもうひとつの検査機関が、「真珠総合研究所」です。真珠総合研究所では、過去に定めていた「養殖真珠事業法」に基づいた鑑別を実施しています。
真珠の発展に起因した養殖真珠事業法は、1998年に廃止された法律です。しかし、真珠業界の検査システムを残すため、1998年に真珠総合研究所が設立されました。
真珠総合研究所の主な鑑別方法は、「目視」による評価です。特に自然光の中での目視を重視し、プロの厳しい目線から巻き・色・照りなどを評価します。
検査員の技量維持のため、検査機による色調判断の訓練を行い、高いレベルの鑑別を維持しています。真珠科学研究所と並び、国内では信頼性が高い検査機関です。
花珠真珠の選び方を解説!購入時に見るべきポイントとは?
花珠真珠の購入時に見るべきポイントは以下の3つです。
- 色
- 大きさ
- ネックレスの長さ
花珠真珠の購入には、上述した3項目の把握が重要です。
ここでは、3項目について掘り下げ、確認のポイントを解説します。最後まで読めば、花珠真珠の選び方を把握できるでしょう。
色
花珠真珠の色は、以下の2項目に分けられます。
- 調色
- 無調色
同じ色の個体でも調色と無調色があり、価値が異なる点に注意が必要です。
ここでは、調色の特徴、無調色の花珠真珠について掘り下げ、詳しく解説します。最後まで読めば、個体の価値に直結する調色・無調色の仕組みを把握できるでしょう。
調色
花珠真珠における「調色」とは、人工的な染色処理を指します。真珠の色・輝きをより良く見せるため、古くより実施されている加工技術です。
調色は悪質な技術ではなく、真珠の美しさを向上させるエンハンスメントとして、大切にされてきました。調色が問題視されたのは、過去に見られた過剰な調色のためです。
現在はより自然に近い真珠が好まれ、不自然なエンハンスメントは行われていません。ピンク色の多くは調色が施され、一目で判断できる色の強さが特徴です。
無調色のピンクも存在しますが、うっすらと色づく自然さがあり、ホワイトにも見えます。調色・無調色のピンクは一目で判断できますが、必ず購入前に商品概要を確認しましょう。
一般的に、調色処理を施した真珠は価値が低く、価格も手ごろです。
無調色
花珠真珠の色に手を加えないことを「無調色」と言います。近年は、真珠が本来持つ色の美しさが評価され、無着色の個体を求める人が増えています。
高級ブランドの多くは無着色にこだわり、真珠が持つ個性を大切にしています。
無着色真珠のデメリットとして、価格が高額になる点が挙げられます。真珠は自然の中で育つため、さまざまな色が交じり合います。
調色を施さず、美しさを発揮する個体は稀であり、価値も価格も上昇します。また、個体の色を調整しないため、連相のバランスに高度な技術が必要です。
しかし、無調色の真珠は経年変化に強く、退色をはじめとする経年変化も少なめです。長く美しい姿を保つため、お手入れ次第では数十年に渡り使用できます。
大きさ
花珠真珠の認定には、6mm以上の大きさが必要です(真珠科学研究所基準)。アコヤ真珠は7~8mmの個体が多く、基準は厳しくありません。
真珠の鑑別は巻き・照りが重視されるため、小粒でも花珠真珠と判断される可能性はあります。
個体のサイズは見映えに直結します。一般的に、年齢を重ねるほど大きなサイズを好み、小粒な個体を避ける傾向が強いです。長期にわたる使用を想定する場合は、8~9mmの個体を選びましょう。
特に9mmの個体はボリューム感があり、顔まわりを華やかに引き立てる効果があります。中高年以降に真珠の大きさを見直し、個体のサイズアップを考える人も少なくありません。
後々まで使用することを考慮したサイズ選びが重要です。
ネックレスの長さ
花珠真珠を用いたネックレスの長さは、平均して42~43cmです。人により首の太さは異なるため、試着の上で好みの長さを選びましょう。
冠婚葬祭に用いるネックレスは、鎖骨にかかる程度の長さが基本です。長いネックレスはカジュアルな印象になり、フォーマルな場には向きません。
短いネックレスも窮屈に見え、真珠の美しさが発揮されない恐れがあり、注意が必要です。
ネックレスの長さ選びは、身長や体型とのバランスも重要です。高身長な方やふくよかな方には、45cm以上のネックレスをおすすめします。
逆に身長が低めな方や華奢な方は、ネックレスの長さを短めにしましょう。40cmを目安に選ぶと、体型との調和が良くなります。
【ジュエリー別】花珠真珠の価格相場
花珠真珠の価格相場はアクセサリーにより異なります。以下3種のアクセサリーに関して、価格相場を紹介します。
- ネックレス
- リング(指輪)
- ピアス・イヤリング
最後まで読めば、花珠真珠をあしらったアクセサリーの相場を把握でき、購入の際に役立つでしょう。
ネックレス
花珠真珠を用いたネックレスの価格相場は、以下のとおりです。
商品名 |
価格相場 |
一連パールネックレス |
30万円~60万円 |
ネックレスは個体を多く連ねるため、価格も上昇傾向にあります。高い商品は100万円近い価格ですが、20万円程度から購入でき、予算に応じた選択が可能です。
冠婚葬祭に相応しいサイズは7~8mmですが、長期的な使用を踏まえ、9mmを選択する人も少なくありません。弔辞には控えめなサイズが好まれますが、9mmサイズを用いる方も多いです。
40代以降は大きな真珠が馴染むようになり、大きな個体も違和感なく使用できます。
リング(指輪)
花珠真珠を用いたリングの価格相場は、以下のとおりです。
商品名 |
価格相場 |
リング |
10万円~30万円 |
リングは一粒の花珠真珠をあしらった商品が多く、抑えめな価格で購入が可能です。大きなサイズの個体も選びやすいですが、真珠と指の太さのバランスを考慮しましょう。
指がふくよかな方は大きめな真珠を、華奢な方は小さな真珠を選ぶと、手の美しさが際立ちます。
指輪選びは難易度が高く、見た目を気に入って選んでも、着けたときに印象が変化することもあります。できれば実店舗を訪れ、試着で厚みなどの確認後に購入をおすすめします。
ピアス・イヤリング
花珠真珠をあしらったピアス・イヤリングの価格は以下のとおりです。
商品名 |
価格相場 |
イヤリング・ピアス |
10万円~20万円 |
花珠真珠を用いたイヤリング・ピアスも、比較的安価で購入が可能です。ピアス・イヤリングは顔に近い装飾品のため、彩度が明るい花珠真珠は、肌色を明るく見せる効果があります。
フォーマルに使用する場合は一粒パールをあしらったものを選びましょう。シンプルなデザインは身に着けるシーンを選ばず、活躍の場も幅広いです。
ダイヤモンドを添えたデザインは、上品なきらめきが華やかさを添え、パーティーシーンにも活躍するでしょう。
花珠真珠はどこで買うべき?おすすめの購入先を解説
花珠真珠のアクセサリーは、実店舗での商品確認後の購入が望ましいです。花珠真珠が持つ照りや干渉色の美しさは、実際に見てこそ知る感動があります。
また、真珠は肌や体型との調和が重要となるため、実物を合わせてみるのは大切です。
しかし、商品を確認できる実店舗は限られるため、選択肢を増やす場合はオンラインショップを視野に入れましょう。通販利用の際は、商品情報、鑑別所の有無を細やかに確認する必要があります。
会社情報も確認し、信頼のおけるショップであることの確認も大切です。
真珠の購入先は以下の記事で解説しているため、参考にしてください。
真珠(パール)を買うならどこが一番いいの?9つの購入先や注意点を徹底解説
花珠真珠は“最高品質”とは限らない?3つの理由を解説
花珠真珠と冠していても、最高品質の真珠とは限りません。以下の3項目の理由から、真珠の評価には曖昧さがあるのが現状です。
- 真珠の品質に絶対評価はない
- 機関によって評価基準がバラバラ
- 有名な真珠ブランドで花珠真珠が扱われていない
ここでは、上述した3項目について詳しく掘り下げます。最後まで読めば、真珠の評価を難しくする理由について、理解を深められるでしょう。
真珠の品質に絶対評価は無い
花珠真珠をはじめ、真珠の品質には国際的な基準がありません。ダイヤモンドはGIA(Gemological Institute of America)が評価基準「4C」を定め、鑑定書に4項目のランクが記載されます。
しかし、真珠には絶対評価が存在せず、各鑑別機関により評価基準が異なります。このため、信頼性の高い鑑別機関の鑑別書が重視されます。
日本では、「真珠科学研究所」「真珠総合研究所」の2つが信頼ある鑑別機関です。どちらかの鑑別所が付属することを確認しましょう。
機関によって評価基準がバラバラ
花珠真珠を含め、真珠の鑑別機関は国内に複数存在します。各鑑別機関で独自の評価基準をもつため、鑑別の結果にも差異が出ます。
ある機関では花珠とされた個体が、別の機関では花珠落ちとされることもあるのです。また、国際的な評価基準ではない以上、どのようなアコヤ真珠でも花珠真珠を呼称できます。
良質な真珠選びには、信頼性が高い鑑定機関選びが重要です。
必ず「真珠科学研究所」「真珠総合研究所」の鑑別であることを確認してください。この2カ所の機関の鑑別所は、公的な信頼性も認められています。
有名な真珠ブランドで花珠真珠が扱われていない
花珠真珠は、「ミキモト」「TASAKI」などの真珠を代表する高級ブランドでは扱われません。この2つのブランドは、自社で養殖から加工・販売までを行います。
花珠真珠が高品質の証なら、自社の真珠の鑑別を依頼し、鑑別書つきの花珠真珠を販売するでしょう。大手パールブランドが花珠真珠を扱わない事実が、信頼性の揺らぎに繋がっています。
逆に言えば、花珠真珠ではないアコヤ真珠にも、良質な個体は存在します。「花珠真珠」の呼称のみに踊らされないことが重要です。
花珠真珠に関する3つのよくある質問
花珠真珠に関するよくある質問は以下の3つです。
- 花珠真珠は葬式に使える?
- アコヤ真珠と花珠真珠の違いは?
- 一番高級な真珠は何?
花珠真珠について、魅力や基本情報を掘り下げましたが、まだまだ疑問を解消しきれない方もいるでしょう。
多くの方が抱く疑問を、回答とともに解説しましょう。
花珠真珠は葬式に使える?
花珠真珠は、お葬式にも使用できます。花珠真珠は冠婚葬祭に問題なく使用でき、どのシーンでも奥ゆかしい輝きを放つでしょう。
淡水パールをはじめ、真珠にはピンクを帯びた個体も多く存在します。花珠真珠はホワイトの光沢を持つことから、より葬儀の場に相応しい真珠とされます。
ホワイトが強いため、10mmほどの大きな粒でも華美になりすぎません。
アコヤ真珠と花珠真珠の違いは?
アコヤ真珠の中で、特に良質な個体を「花珠真珠」と呼びます。真珠科学研究所では、花珠真珠の条件を以下のように定義しています。
- 大きさは6mm以上
- 巻きは0.4mm以上
- 形は機関が定める「ラウンド型」であること
- キズは機関の基準で「微」
- 照りを最重視
真珠の照り(光沢)の美しさは巻きの厚みに比例し、巻きが厚いほど美しく輝きます。花珠真珠は特に照りが強く、内側から発光するような光を放ちます。
また、色はホワイト系であることも花珠真珠の条件です。
詳細は以下の記事で解説しているため、参考にしてください。
アコヤ真珠と花珠真珠の違いを4つのポイント別に解説!価格相場や寿命も紹介
一番高級な真珠は何?
花珠真珠以外にも高級な真珠は存在しますが、品質や価格にも左右され、一概にトップは決められません。
国内パールであれば、ミキモトは高級パールの代表です。ミキモトは自社で養殖場を構え、徹底した管理のもとで真珠の生産を行います。
真珠の品質基準も厳しく、巻き・光沢・サイズ・色・形のすべてが良質な個体を厳選します。ジュエリー製作も自社で手掛け、真珠の美しさを引き立てるデザインが豊富です。
また、養殖ではない天然真珠も高値で取引されます。天然真珠は、その希少性の高さから市場には出回りません。
まとめ:花珠真珠とは上質なアコヤ真珠にだけ与えられる称号!
花珠真珠とは、厳選された良質なアコヤ真珠に用いられる呼称です。ホワイトの個体にグリーンの干渉色を帯び、力強い輝きを放つ点が特徴です。
しかし、真珠には絶対評価が存在しないため、各鑑別機関により評価も異なる点に注意しましょう。信頼性の高い「真珠科学研究所」「真珠総合研究所」の鑑定書は、公的にも信頼性が高くなります。
花珠真珠を冠した真珠以外にも、良質な個体は市場に多く存在します。名前にとらわれ過ぎず、多くのショップで真珠に触れ、真珠選びを楽しんでください。